農地売却の相場とは?価格の目安や地域差を公表データで調べる方法
2026/02/12
所有する農地の売却を検討されている方にとって、その資産価値がいくらになるのかは、多くの方が抱える疑問ではないでしょうか。
農地の価格は、立地条件や地域の特性、さらには時代の流れによっても変動するため、適正な相場を把握することが大切です。
今回は、農地の売却相場がどのくらいになるのか、そしてその相場をどのように把握すれば良いのかについて、詳しく解説していきます。
目次
農地売却の相場はいくら
農地売却の平均価格
農地の売却価格は、全国的な平均値と地域ごとの状況によって異なります。 全国規模で農地の取引価格を把握する上で参考になるのが、全国農業会議所が公表している「市町村別田畑売買価格一覧表」です。 例えば、令和4年度の調査結果によると、都市計画法の線引きがない農地(いわゆる田舎の田んぼ)の全国平均価格は10アールあたり約108万3千円でした。 一方、市街化調整区域における農地の場合は、より価格が高くなり、同調査で全国平均が10アールあたり約287万9千円となっています。 これらの数値はあくまで全国平均であり、実際の価格は所在地や条件によって大きく変動します。
地域別農地価格の差
農地の価格は、地域によって大きな差が見られます。 一般的に、都市部へのアクセスが良い地域や、開発の可能性がある地域ほど価格は高くなる傾向があります。 例えば、全国農業会議所の調査によると、都市計画法の線引きがない農地の場合、坪単価で比較すると、東海地方では10アールあたり約2,046千円(坪あたり約6,820円)ですが、北海道地方では同10アールあたり約240千円(坪あたり約800円)となり、地域によって価格が大きく異なることがわかります。 これは、人口の集積度や経済活動の活発さ、将来的な土地利用の可能性などが価格に影響を与えるためです。
農地価格の長期推移
近年の農地価格は、全国的に見ると長期的に減少傾向にあります。 全国農業会議所の調査によれば、都市計画法の線引きがない農地は平成7年以降、約28年連続で価格が下落しており、市街化調整区域の農地も平成4年以降、約30年連続で下落が続いている状況です。 この価格下落の背景には、農産物価格の低迷、農業従事者の高齢化や担い手不足による買い手の減少、耕作放棄地の増加といった社会的な要因が複合的に影響していると考えられます。 農地を売却するタイミングを検討する上で、このような長期的な価格動向を把握しておくことは重要です。
農地売却の相場を把握する方法
農地価格の計算方法
農地の売却相場を把握する一つの方法として、専門的な計算方式を用いることがあります。 代表的なものに「宅地比準方式」と「倍率方式」があります。 宅地比準方式は、将来的に宅地として利用できる可能性のある農地に適しており、宅地としての1平方メートルあたりの価格から造成費を差し引いて計算します。 この計算には、路線価や近隣の宅地評価額、造成費などの情報が必要となります。 一方、倍率方式は、宅地比準方式が適用しにくい農地で用いられ、「固定資産税評価額」に「評価倍率」を掛けて算出します。 固定資産税評価額は納税通知書などで確認でき、評価倍率は国税庁が定める地域ごとの倍率表を参照します。 これらの方式により、おおよその相場価格を自身で試算することが可能です。
公表データで相場を調べる
農地の相場を調べる上で、最も信頼性が高く、客観的な情報源となるのが、全国農業会議所が公表している各種統計データです。 「市町村別田畑売買価格等に関する調査結果」は、全国の農地価格の動向を把握するための基礎資料として、農政関係者や研究機関などでも広く活用されています。 この調査結果には、農地の種類別(田・畑)、地域別、さらには10アールあたりや坪あたりの価格などが詳細にまとめられています。 ご自身の所有する農地に近い地域や条件のデータを参照することで、より現実的な相場観を掴むことができるでしょう。
まとめ
農地の売却相場は、全国的に見ると長期的な下落傾向にありますが、都市部近郊か地方かといった地域による価格差は依然として大きいのが現状です。
適正な価格で農地を売却するためには、まずその相場を正確に把握することが不可欠です。
相場を把握する方法としては、宅地比準方式や倍率方式といった計算方法を利用したり、全国農業会議所が公表する「市町村別田畑売買価格一覧表」などの公表データを参照したりすることが有効です。
これらの情報を参考に、ご自身の農地の価値を理解し、計画的に売却を進めることをお勧めします。
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