成年後見人が実家売却する際の許可の要否とは?手続き方法を解説
2026/03/17
親御さんの判断能力が低下した場合、ご自宅の売却を検討されるケースは少なくありません。
しかし、親御さん名義の不動産を売却する手続きは、単に名義人を代理すれば良いというものではありません。
特に、親御さんの財産である実家を売却する際には、法律で定められた特別な手続きや許可が必要となる場合があります。
成年後見制度を利用して実家を売却する場合、どのような点に注意し、どのような許可を得る必要があるのでしょうか。
今回は、成年後見人による実家売却における許可の必要性とその手続きについて解説します。
成年後見人による実家売却許可
居住用不動産は許可が必須
成年後見制度を利用して、被後見人(判断能力が低下した方)が所有する居住用の不動産を売却する場合、原則として家庭裁判所の許可が必須となります。
これは、居住用不動産が被後見人にとって生活の基盤となる重要な財産であり、その処分が被後見人の生活に大きな影響を与える可能性があるためです。
民法により、成年後見人が居住用不動産を売却する際には、裁判所の許可を得ることが義務付けられています。
非居住用不動産は許可不要な場合
一方で、売却対象が非居住用不動産(例えば、賃貸物件や別荘など、被後見人が現在居住していない不動産)である場合、居住用不動産ほど厳格な制約はなく、家庭裁判所の許可が原則不要となるケースがあります。
ただし、非居住用であっても、被後見人の財産を不当に安価で処分したり、被後見人の利益にならないような売却であったりする場合は、家庭裁判所から指摘を受ける可能性もゼロではありません。
売却が被後見人の利益につながる正当な理由があるかどうかが重要視されます。
成年後見制度での許可の重要性
成年後見制度における実家売却の許可は、被後見人の財産を保護し、不利益な処分から守るために非常に重要です。
裁判所の許可を得ずに成年後見人が居住用不動産を売却した場合、その取引は無効とされる可能性があります。
これにより、買主との間でトラブルが発生したり、成年後見人としての責任を問われたりする事態にもなりかねません。
家庭裁判所による許可は、制度の公正性と被後見人の権利保護を担保する役割を果たします。
実家売却許可を得る手続き
家庭裁判所への申立て
成年後見人が居住用不動産の売却許可を得るためには、まず家庭裁判所への申立てが必要です。
この申立ては、成年後見人が被後見人のために不動産を処分する必要があることを裁判所に説明し、その許可を求める手続きです。
申立てを行うことで、裁判所は売却の必要性や妥当性を審査します。
許可判断の基準
家庭裁判所が居住用不動産の売却許可を判断する際には、いくつかの基準が考慮されます。
主なものとしては、売却の必要性(被後見人の財産状況から見た妥当性)、被後見人の生活や看護の状況(施設入所や医療費の捻出など)、売却条件の妥当性、売却代金の適切な保管・使用計画、そして親族の同意の有無などが挙げられます。
これらの要素が総合的に考慮され、売却が被後見人の利益となると判断された場合に許可が下されます。
必要書類の準備
家庭裁判所へ居住用不動産の売却許可を申し立てる際には、いくつかの書類を準備する必要があります。
具体的には、申立書、売却する不動産の全部事項証明書、不動産売買契約の意向を示す書類(例:買付証明書など)、不動産の価格を示す書類(例:固定資産税課税明細書、不動産鑑定評価書、不動産業者による査定書など)などが一般的に必要となります。
また、本人の住民票や、成年後見監督人がいる場合にはその意見書なども求められることがあります。
これらの必要書類は、申立てを行う家庭裁判所によって詳細が異なる場合があるため、事前に確認することが重要です。
まとめ
成年後見人が被後見人名義の実家を売却する際、特に居住用不動産については、家庭裁判所の許可が不可欠です。
この許可制度は、判断能力が低下した被後見人を、不利益な財産処分から守るための重要な仕組みです。
許可を得るためには、家庭裁判所への申立てを行い、売却の必要性や被後見人の利益につながるかといった基準に基づいて審査を受ける必要があります。
必要な書類を正確に準備し、適切な手続きを踏むことが、円滑な売却と被後見人の権利保護につながります。
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