家持分離婚｜共有名義解消は必須？財産分与と今後の影響を解説

離婚を考えている、または離婚を経験した夫婦で、特に共有名義の不動産の扱いに不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。
特に、夫婦で築き上げてきたマイホームをどうするのか、その後の生活を左右する大きな問題ですよね。
この記事では、離婚時の共有名義不動産の扱いについてご紹介します。

1: 持分割合と財産分与の割合

離婚で共有名義の家を分ける場合、「持分割合がそれぞれの財産分与の割合になる」と思われているケースがよくありますが、これは誤解です。
離婚の財産分与の割合は、家やマンションの持分割合に関係なく、夫婦で2分の1ずつ分けることになります。

例えば、夫婦で2,000万円の家を購入し、妻が頭金として200万円を出し、夫が1,800万円をローンで支払った場合、持分割合は妻が10％、夫が90％となります。
しかし、離婚時の財産分与では、この持分割合は関係なく、原則として夫婦で半分ずつになります。

2: 離婚後の共有名義解消の必要性

離婚後も共有名義のままにしておくことは、様々な問題を引き起こす可能性があります。
例えば、片方が家を売却したい場合、もう片方の合意が必要となります。
また、将来、片方が亡くなった場合、相続手続きが複雑になる可能性も考えられます。
そのため、離婚後はお互いの合意のもと、共有名義を解消することが望ましいです。

共有名義を解消するには、不動産の売却や、どちらか一方への名義変更などの方法があります。
具体的な方法は、弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

離婚後に共有名義のままにしておくことのデメリットを3つ挙げ、それぞれの具体的な事例を交えながら、維持費や相続トラブルのリスクを具体的に説明していきます。

1: 維持費の負担

共有名義不動産は、所有しているだけで固定資産税などの税金や、維持管理費用がかかります。
例えば、一戸建て住宅を共有名義で所有している場合、固定資産税、火災保険、修繕費などの費用が発生します。
離婚後も共有名義のままにしておくと、これらの費用を夫婦で折半することになります。

2: 相続トラブルのリスク

共有名義不動産は、相続の対象になります。
例えば、片方が亡くなった場合、その共有持分は相続人に引き継がれます。
相続人が複数いる場合、相続手続きが複雑になり、トラブルに発展する可能性があります。

3: 売却や賃貸の制限

共有名義不動産を売却したり、賃貸に出したりする場合、原則としてすべての共有者の同意が必要となります。
離婚後、相手と良好な関係を築けない場合、売却や賃貸が難しくなる可能性があります。
このようなトラブルを回避するためにも、離婚時には共有名義を解消することが重要です。

離婚時の共有名義不動産の扱いは、慎重に検討する必要があることが分かりました。
共有名義を解消しないと、維持費や相続トラブルのリスク、売却や賃貸の制限など、様々な問題が発生する可能性があります。
離婚後もスムーズに生活を送るためには、弁護士や司法書士に相談し、適切な方法で共有名義を解消することが大切です。