一括査定は注意が必要⁉|不動産売却|家貴族
2021/04/282022/04/05
一括査定は注意が必要⁉
知らないで利用すると大変なことに
一括査定とは
簡単な情報(住所や広さ、築年数等)を入力するだけで、そこに登録されている不動産会社それぞれが査定してくるサイトのことです。ネットで不動産売却について検索すると、必ず上位にいくつもの一括査定サイトが表示されます。その便利そうな一括査定サイトの使い方によっては注意が必要です。メリット・デメリットを理解して使いましょう。その注意ポイントを解説していきます。
不動産一括査定サイトの仕組み
不動産一括査定サイトは「売りたいお客」を集客するネット広告に強いサイトです。そこでお客様の物件情報や個人情報を入手し、その情報を登録されている不動産会社に流します。顧客情報をもらった不動産会社はその情報を元に査定をして、お客様になんとか売却してもらえるよう営業をかけてくるというシステムです。一括査定サイト側はネット広告に費用をかけ、検索時にヒットしやすいように様々な工夫をしております。不動産会社は楽して売りたいお客様の情報をもらえる代わりに、一括査定サイト運営会社に費用を支払います。一括査定サイト側も、そこに登録されている不動産会社も費用が発生しているのです。
運営側はいかに集客するか。不動産会社側はいかにお客様の情報を得て、売却を任せてもらえるか。一括査定サイトの世界では、そこが勝負なのです。
便利に見える一括査定サイトだが
一見、簡単な情報を入力するだけでたくさんの不動産会社に査定してもらえるのだから、とても便利に見えます。しかし、その甘い罠に引っかかってしまう方がたくさんいます。一括査定サイトを利用する際の注意点を説明します。
一括査定を利用する際の注意点
注意点①
本当の相場がわからない
一括査定サイトに登録されている不動産会社は、自社に売却を任せてもらえるように必死です。売りたいお客様はどんな会社に興味を惹かれますか?自分の不動産を高値で査定してくれる不動産会社だと思います。各不動産会社が査定金額を高めに出す理由はそこにあります。実際にその金額で売れるのであれば構いませんが、各社相場よりも高い金額で査定を提示してきます。その相場を信じて販売活動が始まると、大変です。相場よりも高いわけですから反響も少ないですし、高い金額で売れるつもりでいたのに、実際には売れないのですから売却後の資金計画が台無しになってしまいます。一括査定サイトで査定をお願いすると一番重要な「本当の相場」がわからなくなってしまします。
注意点②
しつこい営業
一括査定サイトに入力された個人情報は不動産会社に流れます。そうすると費用を払ってお客様の情報を得ている不動産会社は必死にお客様と繋がりを持てるように電話やメール、更には訪問もしてきます。
一括査定サイト運営会社は不動産会社からお金をもらって運営しています。運営会社の顧客は一般のお客様ではなく、不動産会社なのです。その運営会社が各不動産会社に「一括査定サイトで勝ち抜くためには」と下記のようにアドバイスしています。
・反響があったら即電話!
・連絡が付くまでとにかく電話!
・1週間は電話をかけ続けてください!
・メールやDMも有効活用しましょう!
・最終手段は自宅に査定書をもって訪問しましょう!
です。なんとも泥臭い営業手法です。
そんな営業手法をとってもお客様へ与える印象は悪くなるばかりです。
このように運営会社も輪をかけてしつこい営業を勧めています。
一括査定すると4~6社ほどからひっきりなしに電話・メール・訪問されます。
そのことを覚悟の上で一括査定サイトへ情報を入力するべきです。
注意点③
複数の査定書が来て混乱
色んな不動産会社から、根拠のあいまいな査定書が届きます。そうするとどれが信用できる査定書なのかがわかりません。
不動産売却を成功させるために注意すること
不動産売却で一番大事なことは「相場を知る」ことです。高く売るにしても、早く売るにしても、この「相場」を基準に価格設定します。
お客様によって「高値で売りたい」、「早く売りたい」と状況が違います。相場を元に戦略を立てながら販売することで高値で売却することも可能です。早く売りたい場合は相場の金額で売りに出せばよいのです。売れる価格を元に販売活動をしないことには、時間が経っても売れない場合の価格変更のタイミングや、売却後の資金計画に大きな狂いが生じます。
相場を知ったうえで高値で売るのと、高い金額を相場と勘違いして売るのとでは、同じ金額でも大きな違いです。
机上査定と訪問査定についての注意
一括査定サイトでは、机上査定と訪問査定を選ぶことができます。どうせなら訪問査定を依頼するべきです。机上査定なんてものは本当に適当な査定でしかありません。
不動産会社が知りたい情報として、近隣の状況や前面道路や隣地との関係。上下水道や都市ガス、電気がきているか等も影響がありますし、土地の形や駐車場の台数、リフォームの状況や今後必要になるであろうリフォームの内容。購入時の価格等。知っておかなければならない情報はたくさんあります。不動産会社の営業マンはそういった生の情報がある中で近隣の相場と比べてどうなのか。自信をもって売れる価格がいくらなのかを計算しているのです。
一括査定サイトを利用するお客様のほとんどは、単純にいくらの金額になるのか知りたいだけ。というお客様が多いです。しかし、せっかく査定してもらうのであれば、机上ではなく、細かく査定してもらっった方が、今後の検討をしやすいです。机上査定の査定金額を把握していても意味がありません。
一括査定サイトに頼らない不動産査定
ここまで、一括査定サイトの注意点を話してきました。筆者がオススメする方法は、信頼できそうな自分で探した不動産会社3社くらいにしっかりと情報を提供した上で、査定してもらうことです。そして売れる金額を教えてくれと伝えることです。
その金額を知ることで「最悪の場合でもこの金額では売れる」という目安ができます。その金額を把握した上で、各事情によって高めに売り出すのか、相場で売りに出すのか決めればよいのです。そもそも、不動産売却にはわからないことがたくさんあると思います。査定を依頼することで、その疑問を解決していき、最終的に売るか売らないかを決めればよいのです。不動産売却は実際に売買の契約が締結するまでは一切費用が掛かりません。利用できるものはしっかりプロを使って査定してもらいましょう。