相続登記義務化はいつから?知っておきたい基本情報と対応策
2024/03/012024/03/15
相続は多くの人が直面する問題であり、その手続きは複雑で時間がかかるものです。
特に、2024年4月1日から施行される相続登記義務化は、多くの相続人にとって新たな責任となります。
この記事では、相続登記義務化の概要と、相続登記が難しい場合にどのように対処すればよいかについて解説します。
目次
相続登記義務化はいつから?
相続登記の義務化は、2024年4月1日から開始されます。
この新しい制度により、不動産を相続した際には、相続の事実を知った日から3年以内に相続登記を行わなければならなくなります。
適用されるのは、この日以降に発生した相続だけでなく、過去にさかのぼって未了の相続登記にも及びます。
1:義務化の背景と目的
相続登記の義務化は、所有者不明の不動産問題を解決し、不動産取引の透明性を高めるために導入されました。
相続登記を行わないことによるトラブルを未然に防ぐことが大きな狙いです。
2:義務化の対象となるケース
義務化の対象となるのは、相続によって不動産を取得したすべてのケースです。
ただし、相続の事実を知ってから3年以内に登記を行う必要があり、これを怠った場合には10万円以下の過料が科せられます。
3:適用時期と罰則
2024年4月1日以降に相続が発生した場合はもちろん、それ以前に発生した未了の相続登記についても、この日から3年以内に登記を完了させる必要があります。
期限を守らなかった場合の罰則として、10万円以下の過料が設けられています。
相続登記が難しい場合の具体的対策
相続のプロセスは、遺された家族にとって複雑で煩雑な作業となり得ます。
特に、相続登記の手続きは、家族の状況や財産の種類によっては、亡くなった人の死後すぐには進められないことも少なくありません。
このような状況に直面した際に、どのような対策を講じれるのでしょうか。
以下では、相続が発生した後、または発生する前に取るべき具体的な対策について詳細に説明します。
1:相続が発生した後の対策
まず、相続が発生した後に考えられる対策として、「法定相続登記の申請」が挙げられます。
相続人間での遺産分割協議がスムーズに進まない場合、一時的な解決策として法定相続人が法律で定められた法定相続分に基づいて相続登記を行えます。
これは、相続登記の義務から一時的に逃れるための手段です。
さらに、2023年4月1日からは、法定相続分による登記後、遺産分割や相続放棄、遺言の発見などによる名義変更登記が、単独での申請が可能になりました。
これにより、相続人一人一人がより柔軟に対応できるようになりました。
2:相続が発生した後の別の対策
遺産分割協議が難航する場合、相続人申告登記を利用することも一つの手段です。
この制度は、相続人であることを法務局に申告することで、相続登記の義務を免れることができます。
相続人の氏名や住所が登記簿に記録され、相続登記をしたものと見なされます。
これにより、遺産分割協議が成立しない場合でも、登記義務から解放されます。
3:相続が発生する前の対策
相続が発生する前にできる対策としては、遺言書の作成があります。
遺言書により、遺産の分割方法を亡くなる前に定めておけます。
これにより、相続人は遺言書に従って速やかに相続登記を行えるようになり、相続人間の紛争を避けられます。
また、家族信託を利用することで、認知症等で資産管理が困難になった場合でも、信託を利用して家族が財産管理を行えます。
これにより、相続が発生した際の手続きをスムーズに行えるようになります。
まとめ
相続登記義務化は、2024年4月1日から施行されます。
この新しい制度により、相続人は不動産の相続登記を行う義務を負います。
相続登記が難しい場合には、法定相続登記や相続人申告登記、相続土地国庫帰属制度の利用など、さまざまな対策が考えられます。
これらの情報をもとに、相続登記に関する準備を整えることが重要です。
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