離婚時の住宅ローンの折半問題!住宅ローンの財産分与の注意点も合わせてご紹介!
2024/06/12
離婚は人生の大きな転換期であり、財産分与や子供の親権など、さまざまな問題が発生します。
中でも、住宅ローンを抱えている夫婦にとって、離婚時の住宅ローンの取り扱いは重要な問題の一つです。
住宅ローンの残債額や物件の売却価格によって、折半の必要性や対処法が変わってきます。
今回は、離婚時の住宅ローンの折半について、オーバーローン時の対処法や注意点を解説します。
離婚と住宅ローンの折半!オーバーローン時の対処法
1:オーバーローン時は折半不要
住宅ローンの残債が物件の売却価格を上回る状態を「オーバーローン」と呼びます。
オーバーローンの場合、物件の評価額がマイナスになるため、財産分与の対象外となります。
つまり、夫婦でローンを折半する必要はありません。
2:オーバーローン時の選択肢
オーバーローンの状態で離婚する場合、以下の選択肢があります。
・名義人が変わらずに残りのローンを支払う
夫婦の片方が住み続け、これまで通り名義人がローンを返済していく方法です。
ただし、名義人と居住者が異なるため、トラブルのリスクがあります。
・物件を売却して精算する
家を売却し、売却代金でローンを精算する方法です。
売却価格がローン残債を下回る場合、不足分は売主が負担することになります。
3:アンダーローン時は事実上の折半
一方、ローン残債が売却価格を下回る「アンダーローン」の場合は、事実上ローンを折半していると言えます。
家を売却した際、売却代金からローン残債を差し引いた金額が財産分与の対象となり、夫婦で分け合うからです。
住宅ローンの財産分与の注意点と名義変更
1:家の売却には時間がかかる
離婚時に家を売却する場合、代金の受け取りまでに数ヶ月かかることが多いです。
その間はローンの返済を続ける必要があり、売却代金の分与も待たなければなりません。
2:住宅ローンの名義変更は難しい
夫婦間でローンを引き継ぐ場合でも、金融機関が簡単に名義変更を認めるとは限りません。
名義人と居住者が異なる状態は、リスクが高いと言えます。
3:勝手に不動産登記を変更しない
金融機関の許可なく不動産登記を変更すると、契約違反となる可能性があります。
一括返済を求められたり、団体信用生命保険が適用されなくなるリスクもあるため、注意が必要です。
4:連帯保証人・連帯債務者・ペアローンは要注意
離婚時は、住宅ローンの連帯保証人や連帯債務者の変更手続きを行いましょう。
変更しないままでは、相手の滞納時に自分に請求が来る可能性があります。
ペアローンも、一本化せずに2人で払い続けるのはおすすめできません。
一方が滞納すれば、もう一方が全額負担することになります。
家を売却する際にも、ローンの完済と相手の協力が必要になるためです。
まとめ
離婚時の住宅ローンは、オーバーローンとアンダーローンで扱いが異なります。
オーバーローンなら折半不要ですが、物件売却か名義人による返済が必要です。
アンダーローンなら、売却代金の分与により事実上の折半となります。
名義変更の難しさや、連帯債務などのリスクにも注意が必要です。
住宅ローンを抱えての離婚は、財産面での調整が複雑になります。
専門家に相談し、慎重に進めていくことをおすすめします。
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