離婚で家を売却する際に知っておくべきこととは?財産分与のポイント
2024/08/01
離婚は人生における大きな転換期であり、多くの課題や決断を伴います。
特に、夫婦で共有している不動産の扱いについては、慎重な検討が必要です。
今回は、離婚に伴う財産分与について、家の売却方法と注意点を解説します。
目次
離婚の財産分与で家を売却する場合の2つの方法
離婚に伴う不動産の財産分与は、大きく分けて2つの方法があります。
家を売却して現金化し分け合う方法
の方法は、不動産を現金に換金し、その金額を夫婦で分ける方法です。
最もシンプルで分かりやすい方法ですが、いくつかの注意点があります。
1:住宅ローンの残債
住宅ローンが残っている場合は、売却額とローン残債の関係が重要になります。
売却額がローン残債を上回る「アンダーローン」の場合は、売却によってローンが完済され、離婚後に支払い続ける必要がなくなります。
一方で、売却額がローン残債を下回る「オーバーローン」の場合は、売却時に残りのローンを返済する必要があります。
2:売却額の算定
家の売却額は、不動産の市場価値によって変動します。
そのため、事前に不動産会社に依頼して、適正な価格を査定してもらうことが大切です。
*一方は住み続けて一方は現金を受け取る方法
この方法は、どちらか一方が家を所有し続け、もう一方がその分の価値を現金で受け取る方法です。
1:住み続ける方の負担
家を所有し続ける方は、住宅ローンを支払い続ける必要があります。
また、もう一方の配偶者に対して、分与割合に応じた金額を支払わなければなりません。
2:離婚後の生活環境
この方法を選択した場合、子どもがいる場合は、子どもが住み慣れた環境で生活を続けられます。
しかし、どちらかの配偶者が新しい住居を探す必要が生じることもあります。
離婚で家を売却する際の注意点
離婚に伴う不動産の売却は、様々なトラブルが発生する可能性があります。
そのため、事前に以下の点に注意しておくことが大切です。
1:相手に同意を得ること
共有財産である不動産を売却する場合、原則として相手の同意が必要です。
一方的に売却できません。
2:協議が難航した場合
話し合いが難航した場合には、家庭裁判所に調停を申し立てられます。
調停では、第三者の調停委員が介入し、双方にとって納得のいく解決を目指します。
3:相手の不正な売却を防ぐ
相手が一方的に家を売却してしまう可能性も考えられます。
このような事態を防ぐためには、仮差押えの手続きを検討する必要があります。
仮差押えとは、裁判所が不動産を差し押さえ、売却を阻止する手続きです。
4:専門家への相談
離婚に伴う不動産の売却は、法律的な知識や手続きが複雑です。
トラブルを回避するためには、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。
まとめ
離婚に伴う不動産の財産分与は、慎重な検討が必要です。
上記の方法や注意点を理解した上で、夫婦で話し合い、最適な方法を選択することが大切です。
特に、売却額の算定や相手の同意取得、トラブル発生時の対応など、専門家のアドバイスを仰ぐことで、スムーズな手続きを進められます。