共有名義の実家売却は可能か?リスクと進め方を解説
2026/06/05
目次
実家を相続し、複数の兄弟姉妹で「共有名義」となった経験はありませんか?
「このまま空き家にするのはもったいない」「売却して現金化したい」と思っても、共有名義であるために、どのように進めれば良いか悩む方もいらっしゃるでしょう。
実家の将来を考える上で、共有名義での売却は避けて通れない課題かもしれません。
今回は、共有名義の実家を売却する際に知っておきたいこと、そしてその進め方について解説します。
共有名義の実家売却は可能か
共有名義での実家売却は可能
一般的に、不動産は共有名義であっても売却することは可能です。
しかし、その進め方や条件にはいくつかの注意点があります。
共有名義での実家売却リスク
共有名義での実家売却には、いくつかのリスクが伴います。
まず、管理方法や修繕、賃貸化といった日常的な意思決定で意見が対立しやすく、スムーズに進まないことがあります。
特に、家屋の売却や間取りを変更するような大規模なリフォームなどは、原則として共有者全員の同意がなければ実行できません。
また、固定資産税の支払い義務は共有者全員にありますが、納税通知書は代表者に届くことが多く、立て替えによる金銭トラブルに発展する可能性も指摘されています。
さらに、将来的に共有者が亡くなり相続が発生すると、共有者の数が増え、権利関係がより複雑化して、全員の同意を得ることが一層困難になるリスクもあります。
実家売却に必要な共有者の同意
共有名義の不動産を売却するには、原則として共有者全員の合意が不可欠です。
「変更(処分)行為」にあたる売却は、個々の共有者が単独で行うことはできません。
たとえ自分の持ち分だけを売却するとしても、不動産全体としての売却には、他の共有者全員の同意が必要となります。
一部の共有者だけが売却を希望しても、全員の賛同が得られない限り、売却を進めることは難しいでしょう。
共有名義の実家売却を進める方法
他の共有者に持ち分を売却
共有名義の実家を売却する一つの方法として、ご自身の「持ち分(所有権の割合)」を、他の共有者に買い取ってもらうという選択肢があります。
これは、共有者全員での売却が難しい場合や、ご自身だけが売却を希望する場合に有効な手段です。
他の共有者にとっては、これにより不動産が単独名義となり、将来的な自由な活用が可能になるというメリットがあります。
ただし、売却価格については、他の共有者と十分に話し合い、合意形成を図ることが重要です。
不当に低い価格での売却は、贈与とみなされ贈与税が発生する可能性もあるため注意が必要です。
共有者全員で第三者に売却
共有者全員の同意が得られるのであれば、実家全体を第三者に売却する方法が最も一般的です。
この場合、まず共有者間で売却条件(価格、諸費用負担、売却益の分配方法など)について十分に話し合い、合意を形成することが第一歩となります。
代表者を決め、不動産会社と媒介契約を結んで売却活動を進めるのがスムーズです。
売買契約の締結や物件の引き渡しといった手続きは、共有者全員の協力が必要となります。
売却によって得られた利益は、原則として各共有者の持ち分割合に応じて分配されます。
売却トラブルと税金
共有名義の実家売却では、様々なトラブルが発生する可能性があります。
例えば、共有者間の連絡が取れなくなったり、売却価格や時期について意見が対立したりすることが挙げられます。
このようなトラブルを避けるためには、早い段階から不動産会社などの専門家に相談し、客観的な意見やアドバイスを得ながら進めることが推奨されます。
また、不動産を売却して利益(譲渡所得)が生じた場合、譲渡所得税などの税金が発生します。
税額は、不動産の所有期間などによって税率が異なります。
マイホームの売却であれば、一定の要件を満たすことで「3,000万円の特別控除」などの特例が適用される場合もありますが、共有者それぞれが要件を満たしているか確認し、確定申告を行う必要があります。
まとめ
共有名義の実家売却は、原則として共有者全員の同意があれば可能ですが、そのプロセスには多くの注意点やリスクが伴います。
管理方法での意見の対立、意思決定の遅延、そして将来的な権利関係の複雑化など、共有名義ならではの課題を理解しておくことが重要です。
売却を進める際は、自身の持ち分を他の共有者に売却する方法、または共有者全員で第三者に売却する方法が考えられます。
いずれの方法を選択するにしても、関係者間の丁寧な話し合いと、必要に応じた不動産会社などの専門家への相談が、円滑な売却への鍵となります。
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