離婚と持ち家の財産分与はどう決まる?共有財産と特有財産、売却やローンでの分け方を解説
2026/07/05
目次
離婚という人生の大きな転機に、夫婦で築き上げてきた持ち家の扱いは、多くの方が悩む点の一つです。
共有名義か単独名義か、住宅ローンは残っているかなど、状況によってその進め方は異なります。
ここでは、離婚時の持ち家が財産分与の対象となるのか、そしてどのように分けるのが現実的なのかについて、基本的な考え方と具体的な方法を解説します。
離婚時の持ち家は財産分与の対象か
離婚に際して、夫婦が婚姻期間中に協力して築き上げた財産は、原則として財産分与の対象となります。
これは、現金や預金だけでなく、自宅のような不動産も含まれます。
しかし、すべてが対象となるわけではなく、財産の種類によって扱いが異なります。
共有財産は対象となる
共有財産とは、夫婦が結婚してから離婚までの間に、協力して取得・維持した財産のことを指します。
具体的には、婚姻期間中に購入した家やマンション、土地などが該当します。
たとえ名義が夫または妻のどちらか一方になっていたとしても、実質的に夫婦の協力によって得られたものであれば、財産分与の対象として考慮されます。
特有財産は対象外
一方、特有財産とされるものは財産分与の対象外となります。
特有財産とは、夫婦の一方が婚姻前から所有していた財産や、婚姻期間中であっても親から相続したり贈与されたりした財産など、夫婦の一方のみに帰属するものを指します。
例えば、結婚前から持っていた家や、親からの相続で得た不動産などは、原則として財産分与の対象とはなりません。
財産分与の割合は原則半分
離婚時の財産分与の割合は、原則として夫婦で「2分の1」ずつとされています。
これは、専業主婦(夫)であったとしても、婚姻期間中の財産形成に貢献したとみなされ、公平に分配されるべきという考え方に基づいています。
ただし、特別な事情がある場合や、公平性の観点から調整が必要な場合は、この割合が変更されることもあります。
離婚時の持ち家をどう分けるか
離婚時に持ち家がある場合、その分与方法としては、大きく分けて「家を売却して現金化する」か、「夫婦の一方が住み続け、もう一方に代金を支払う」かのいずれかになります。
どちらの方法を選択するかは、住宅ローンの状況や、住み続けたいかどうかの意向などによって変わってきます。
家を売却して現金化する
最も一般的で分かりやすい方法は、家を売却して現金化し、その売却益を財産分与の対象とすることです。
これにより、双方にまとまった現金が入り、新たな生活の資金とすることができます。
この方法では、住宅ローンの残高と売却価格の関係が重要になります。
住む人が相手に代金支払う
家を売却せず、夫婦の一方がそのまま住み続けるという選択肢もあります。
この場合、住み続ける人は、もう一方の配偶者に対して、財産分与の割合に応じた現金を支払います。
この方法は、特に子どもがいる場合に、転居による環境変化を避けたい場合に選ばれることがあります。
ただし、住み続ける人は、相手への代金支払いに加え、住宅ローンの支払いも継続する必要があります。
住宅ローン残高で対応が変わる
持ち家の財産分与においては、住宅ローンの残高が重要なポイントとなります。
売却価格が住宅ローン残高を上回る「アンダーローン」の状態であれば、売却代金でローンを完済し、残った金額を分与できます。
一方、売却価格が住宅ローン残高を下回る「オーバーローン」の状態では、家を売却してもローンを完済できないため、不足分を現金で補填する必要があります。
また、住み続ける場合も、住宅ローンの名義や返済方法について、慎重な取り決めが必要です。
まとめ
離婚時の持ち家については、婚姻期間中に夫婦が協力して築き上げた「共有財産」であれば、原則として財産分与の対象となります。
分ける方法としては、家を売却して現金化する方法と、夫婦の一方が住み続け、もう一方に代金を支払う方法の二つが考えられます。
いずれの方法を選択するにしても、住宅ローンの残高や名義、そして特有財産との区別などを慎重に検討することが不可欠です。
ご自身の状況に合わせて、最適な方法を見つけることが大切です。

