売りたい人が大手不動産会社に行ってはいけない本当の理由
2022/07/222023/06/17
不動産売却を検討したときに多くの方が思い浮かぶのが、大手不動産会社ではないでしょうか?
「大手不動産会社に行けば安心」というのは本当なのか?
不動産売買の鉄則
不動産売買は「高く売りたい売主」と「安く買いたい買主」の戦争です。
買主と売主それぞれの想いは相反します。
そんな利益相反関係のある素人の間にプロがひとりだけ入ったとしたらどうなるでしょうか?
そのプロひとりにとって都合が良いようにまとめられてしまします。裁判でひとりの弁護士が「原告」「被告」双方の弁護をするようなものです。裁判では成り立ちませんが、不動産取引の場合は成り立ってしまいます。
不動産売却の仕組み
売りたい方は、販売を依頼する窓口となる不動産会社と媒介契約を結びます。媒介契約を結んだ不動産会社は自社の顧客へ販売活動をしますが、それと同時にレインズへの掲載もします。レインズは不動産会社だけが見られる流通ネットワークです。そのレインズを通していろんな不動産会社が販売協力をしてくれるというのが、本来あるべき姿です。
囲い込みの例①
不動産取引時に支払う仲介手数料は売主・買主双方が支払います。1社が売主・買主両方を見つけてきたら、仲介手数料はダブルでもらうことができます。当然、不動産会社は一回の取引で二倍の報酬をもらえるように自社で買主を見つけたいのです。
そこで囲い込み業者はレインズに掲載自体はするが、なにかと理由をつけて他社に案内をさせません。そうこうしているうちに、時間が経ち、値段を下げる提案があります。値段を下げると自社の顧客が買ってくれるので、そこで契約させるのです。
もし、他社に案内をさせていたら、当初の販売価格で売れていた可能性もあるのに、高く売れるチャンスを自社利益の為に潰してしまうのです。それが囲い込みです。
囲い込みの例②
もうひとつの例です。
価格3000万円の販売依頼をうけた業者A。
レインズを通して、買いの仲介をしい業者B。
Aの顧客は2800万円で購入希望
Bの顧客は満額の3000万円で購入希望。
売主からしたらBの3000万円の顧客に売ったほうが良いに決まっている。
しかし、悪徳業者Aは2800万円の両手取引の方が利益が高い。
そうして、売主が知らないところで、業者AはBの3000万円の顧客を潰します。
業者Aからすると、3000万円の片手取引より、2800万円の両手取引のほうがおいしいのです。
大手不動産会社が隠したい不都合な真実
この両手取引を数多くしているところは「囲い込み」している可能性が高いです。この「両手比率」をみることでどこに販売を依頼するべきなのかが見えてきます。
両手比率についてまとめられたサイトがあるのでご紹介します。
大手不動産会社は買主側の味方?
冒頭に書いた「高く売りたい売主」と「安く買いたい買主」。不動産エージェントがどちらの味方なのかを知ることで、売却するべき不動産会社が見えてきます。大手不動産会社が一番嫌がることがなんだかわかりますでしょうか?
それは、売却後のトラブルです。不動産トラブルは金額が大きいので一度揉めると裁判沙汰になります。裁判を起こされると仲介責任として不動産会社の責任も当然に問われます。そうなるとイメージが大きく下がります。だから買主側にとって有利な契約になってしまいがちですし、自社で購入してくれる方を大事にしたいのです。
家の売却を依頼するなら会社の規模だけで選ばないこと
お家の売却を依頼する場合、ちゃんと誠実に売主の味方になってくれるかが重要です。レインズに登録して、他社にも販売活動を協力してもらい、少しでも高く売れるように、スピード感をもってマメに対応してくれる担当が窓口だったら安心して売却を依頼できます。
そういう不動産会社や担当者をしっかりと見極めるのが、不動産売却を成功させるコツです。